共産党で約四半世紀、国会対策委員長を務めている穀田恵二氏の肖像画の完成披露会が10日、地元・京都市の西陣織会館であった。長年、同じ選挙区で争ってきた自民党の伊吹文明・元衆院議長も発起人として参加。自民の二階俊博幹事長ら与野党の大物議員がお祝いに顔をそろえた。
穀田氏は1993年に衆院京都1区でトップで初当選し、97年から国対委員長を務めている。今回の肖像画は衆院議員在職25年を記念し、国会内に飾られるもの。西陣織でつくった肖像画が披露された。
発起人の一人が伊吹氏だ。93年から中選挙区で1回、小選挙区で8回の計9回、穀田氏と京都1区の議席を争ってきた。
あいさつに立った伊吹氏は「選挙ではライバルで、政治理念も考えも全く違った」と振り返った上で、「主権在民」の重要性を強調。「内閣が国会の上にあるような振る舞いをするのは感心しないというひと言で、私といつも同じ立場に立っていた」と語った。
伊吹氏は先月末、今期限りで政界引退することを表明している。穀田氏は「2人で9回も争ったなどという選挙区は日本中探してもないのではないかと思う。大先輩に失礼だが、永遠の好敵手、究極のライバル。実はもう一度挑戦したかったのが本音だ」と応じた。
京都1区では小選挙区制になった96年の選挙で、伊吹、穀田両氏のほか、福山哲郎・立憲民主党幹事長(当時は旧民主党)や竹内譲・公明党政調会長(当時は新進党)も立候補した。
この日の披露会に福山氏の姿…
- 【視点】
与野党対決ばかりではない、国会のヒトコマ。国会論戦が報道されるときはだいたい対決法案や首相の政治姿勢をめぐる攻防で、口角泡を飛ばして激突していることが多い印象があるかもしれません。しかし、議会制民主主義という共通の基盤の上で、国会議員は超党
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