アンダーパス水没注意 気づかずに進入、閉じ込め被害も

仙道洸
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 水害に特に注意が必要な季節になった。天気予報などである程度の予測はできるが、最近では突然の集中豪雨に襲われることもある。そうした時に怖いのが道路の冠水。国土交通省大宮国道事務所によると、埼玉県内の道路の冠水注意箇所は261。このうちアンダーパスが250あり、他県では死亡事故も起きている。

 気象庁の統計によると、1時間に降水量50ミリ以上を観測した回数は増えている。1976~85年は年間平均で約226回だったが、2011~20年は約334回と、1・5倍近くになっている。

 県内の道路でも毎年、大雨による冠水被害が起きている。県道路環境課によると、県管理道路では台風19号があった19年は85件発生。局地的な大雨も増えており、国交省大宮国道事務所などは県内261の冠水注意箇所をハザードマップにまとめているほか、注意喚起の標識や警報装置を設置するなどしている。

 特に注意を呼びかけているのは、このうち250カ所を占めるアンダーパスだ。冠水に気づかずに車で進入して水没すると車内に閉じ込められてしまう危険がある。19年9月には三重県いなべ市のアンダーパスでトラックが水没し、運転手が亡くなっている。

 川口市のJR武蔵野線東川口駅付近のガード下には4カ所のアンダーパスがあり、例年、冠水被害が発生している。市によると、昨年8月12日には同駅を含む戸塚地区を中心に1時間に88・5ミリの雨を観測。4カ所すべてが冠水し車が数台水没したが、1台は通行止めになった後に突っ込んでいったという。運転手は窓から脱出した。

 市は周辺に看板や電光掲示板、水位が一定に達すると電光掲示板に「通行止め」と表示される仕組みの電子センサーを設置しており、一昨年から23年まで、豪雨の際に雨水を貯留することができる雨水貯留管の設置工事を進めている。市などの関係機関は道路冠水時の無理な通行はやめるよう呼びかけている。(仙道洸)