第3回恋人と別れ、月収は7千円に コロナ後遺症、誰を頼れば

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堀之内健史
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 新型コロナウイルスのPCR検査能力の不足などから検査を受けられず、陽性と診断されていなくても後遺症とみられる重い症状が長期間続き、日常生活を送るのが困難になった若年の患者もいる。(堀之内健史)

「完治難しい」 好きだった仕事も休職…人生が激変

 「そのうち治るでしょう?」「散歩にでも行ったら?」。コロナ感染が原因とみられる後遺症に苦しむ女性(31)は、友人や家族のそんな何げない一言ひとことに傷つく。

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コロナの後の「筋痛性脳脊髄(せきずい)炎・慢性疲労症候群」疑いとされた診断書を持つ女性

 「服を着ると体が痛い。音や光の刺激がきつい。暗い部屋でずっと横になって過ごしていた」。女性は昨年12月から約3カ月間の寝たきり生活をそう振り返る。親に食事を食べさせてもらい、風呂やトイレなどには抱えられながら移動。「親に介護されていた」という。

 コロナに感染したとみられるのは昨年8月。友人と2人で食事をした後、2人とも頭痛や下痢など風邪のような症状に。コロナ感染を疑ってかかりつけ医にPCR検査を希望したが、当時はコロナ特有の味覚症状などもなく、検査を受けることができなかった。

 1週間ほど経って症状が落ち着いてきても、重い倦怠(けんたい)感が残った。常に頭の痛みや違和感があり、頭を使って考えると症状がひどくなる。1人での生活が難しくなり、東京都内から関西の実家へ戻った。原因がわからず、病院を転々とした。大学病院で血液検査や頭部MRI検査などを受けたが、異常は見つからなかった。

 昨年10月ごろになってようやく、東京のコロナ後遺症外来で「筋痛性脳脊髄(せきずい)炎・慢性疲労症候群」疑いと診断された。コロナウイルスを含む感染症との関連が指摘されてきた病気だった。

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コロナ後遺症外来で「筋痛性脳脊髄(せきずい)炎・慢性疲労症候群」疑いと診断された女性の診断書=女性提供

 女性も、症状や状況からコロナ感染が原因とされた。それまで「起きている間はずっと仕事をしていた」というほど仕事好きで、昇進も決まっていたが、休職せざるを得なかった。

 昨年末からの寝たきり生活から少しずつ回復し、今年3月には車いすで外出できるようになった。しかし、倦怠感や頭の違和感は消えない。

 医師からは、完治が難しく、元の仕事を再開すればひどい症状に戻る危険性を指摘された。「戻っても元のようにハードに働くのは難しいし、他の仕事もできるか分からない」。今後の不安が募るばかりだという女性は、こうつぶやいた。

 「人生が激変した」

直らぬ倦怠感、仕事も結婚も 「コロナ、舐めないで」

 「クリスマスをどう過ごそうか」。東京都内の30代の男性会社員は昨年末、恋人にそう語りかけたが、「(病気を)受け止めきれない」と別れを告げられた。すでに相手の両親にあいさつに行き、結婚を考えていた。「何とか関係を継続したかった」

 男性はこの1年以上、コロナ…

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