かつての世界王者候補 36歳大場浩平がラストマッチへ

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伊藤雅哉
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 かつて世界王者候補として注目を集めた36歳のプロボクサーが、最後のリングに上がる。元日本バンタム級王者の大場浩平(名古屋大橋ジム)が18日、愛知県刈谷市内で「引退試合」に臨むことになった。

 目の不調で一度は引退。6年ぶりとなる昨年の復帰戦では無残に負けた。それでも最後の一戦にこだわってきた理由とは――。

 大場にとって、一度はあきらめかけたラストマッチが決まった。昨年5月に現役復帰を決意し、家族とは「1年限定」と約束した。期限は5月末。もう無理かと覚悟を決めかけた頃、試合の話がまとまった。

 「36歳の自分が今、やれることは全部やっています。これなら俺、完全燃焼できると思うんです」

 華麗な技巧で無敗のまま世界5階級を制覇したフロイド・メイウェザー(米)になぞらえ、大場は「名古屋のメイウェザー」と呼ばれた選手だった。2002年に名古屋のジムから17歳でデビューし、早くからファンの間で「次の世界王者候補」と期待された。

 その後は神戸のジムに移籍し、日本王座を2度獲得したものの世界には届かなかった。白内障を抱え、「相手がぼうっとしか見えなかった」という。14年に引退。リングを去った。

 引退後は名古屋に戻り、妻と2女との穏やかな生活を手に入れた。トレーナーを始め、指導にやりがいも覚えたが、就寝時に特殊なコンタクトレンズを着けることで目の症状が改善。復帰への思いを抑えきれなくなった。「命がけの思い出作り」を決意した。

 昨年5月、家族を名古屋に残し、かつてのトレーナーがいる神戸に旅立った。厳しい練習環境を求めたからだ。すぐに状態は上がったが、9月の復帰戦の頃には疲労が抜けず、試合は2回TKOであっけなく終わった。「トレーナーをしていた時、人のことは客観的に見られましたが、自分のことになると何も見えていなかった。30代の自分を分かっていなかった。明らかにオーバーワークでした」

 昼間は運送の仕事をしている。神戸に行く際は転勤扱いにしてもらったが、今年1月に仕事の都合で名古屋に戻ることになった。

 その後も「このままフェード…

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