第34回現代文でライバルに差を付ける 予備校講師が語る学習法

聞き手・高浜行人
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 大学受験に向けて、現代文はあまり対策しないという人も少なくないのが現状です。でも、実は取り組めばライバルに差がつけられる科目だそうです。では、力を伸ばす勉強法とは? 河合塾講師の梅沢真由起さんにこの夏休みにすぐ取り組める勉強法を聞きました。

受験で現代文が重要なわけ

 「現代文は日本語だから勉強しなくてもいい」と考えている人は多いのではないでしょうか。ほかに時間が割かれる科目が多く、後回しになるのは仕方ない面はあります。ただ、現代文の力は全ての科目の土台になります。母語が日本語の人は日本語で思考するからです。受験でも論述問題では日本語の力が試されます。

 現代文は限られた時間でもちゃんと取り組めば点数が伸びます。国公立大理系志望の子は苦手な傾向がありますが、だからこそ差が付けやすい。数日に1回など一定の割合でやった方がいいと思います。教材は、解ける問題が集まった問題集に取り組むと良いでしょう。重要なのはただこなすのではなく、一題一題を大事にしながら解くことです。

夏休みの勉強法を特集した大学受験企画。ラストの6回目は現代文です。よく「漫然と解くのではなく、思考力を養え」と言われますが、具体的には何をすればいいのか。記事後半では、他の科目でも使える読解問題への取り組み方を語ってもらっています。

「自分につっこみを」 読解問題の取り組み方

 しっかり解くとはどういうことか。自分の解答に自分でつっこみを入れて根拠を言えるようにする。解説を読んで、理解した内容を人に説明するつもりで自分の言葉で言い換える。問題文についても、自分の言葉に変えて読み直してみる。ほかの生徒と同じ問題を解いて、互いに説明し合うのが可能であれば互いに刺激になり、もっと素晴らしいですね。

 自分の言葉に言い換えることで頭の中に言葉のネットワークが構築され、語彙(ごい)も増えます。漢字も大事ですが、問題集で出てきたものをしっかり覚えていけばよいでしょう。言葉に自信がない人は、自分に合ったレベルの評論用語集を併用するのもいいです。

 受験では論述問題もあるので、書き方の練習もせざるを得ません。これについては高校の先生でも予備校の先生でも、必ず誰かに見てもらわなければなりません。できる子ほど自分の主観だけで読んでしまったり、行間を読み過ぎて間違った考えを書いてしまったりしがちだからです。

 高3生が入試の過去問を解き始めるのは、11月ごろでいいでしょう。ただ大学入学共通テストについては、もう少し早くから始める必要があります。共通テストでは複数のテキストを読んで答える問題など、昨年までのセンター試験から形式が少し変わりました。ただ来年はどうなるかわからないので、2015年ぐらいからの過去問と予想問題の両方に取り組んで、それぞれの形式に慣れた方がいいでしょう。

 80分間の共通テストは、古典を含め4問で構成されます。読むのが遅い生徒が多く、時間が足らなくなることがあるので、各問ごとの制限時間を決めた方がいいでしょう。最後の1問にまったく手が付けられなかった、という事態を避けるためです。

 来年の私大受験生は注意が必要です。例えば上智大文学部哲学科では、哲学の知識が必要な特殊な問題が出るなど、深い勉強が必要になるケースがあります。過去問を始めるのは11月でいいですが、志望校の受験形式は早めにチェックしておく必要があるでしょう。(聞き手・高浜行人)

 うめざわ・まさゆき 河合塾現代文科講師。様々な難易度の入試に対応した「全レベル問題集」(旺文社)など著書多数。河合塾模試の作成にも携わる。授業は主に既卒生を担当している。

連載受験する君へ(全34回)

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