109の壁面広告きっかけ 防衛白書の表紙に墨絵の武者

松山尚幹
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 13日に閣議で配布された2021年版の防衛白書の表紙には、墨絵アーティスト・西元祐貴さんが描いた騎馬武者の墨絵が採用された。若い世代にも人気のアーティストを起用し、様々な世代に関心を持ってもらう狙いがある。

 これまでの白書では、艦艇や戦闘機といった装備品や活動する自衛隊員の写真、地球のイラストなどが多かった。若い世代に手にとってもらう白書をどうつくろうかと担当者間で議論。海外にも発信できるような日本らしさと、防衛白書ならではの威厳をあらわそうと、墨絵にたどり着いたという。

 起用した西元さんは人気ゲーム「戦国BASARA4」に登場する墨絵や、テレビ番組のオープニング映像の原画などを手がけた。東京・渋谷のファッションビル「SHIBUYA109」の壁面広告で、「ポケモンGO」の伝説のポケモンを描いたこともある。若手の白書担当がこの壁面広告を覚えていたことが起用のきっかけになった。

 防衛省の石川武報道官は「自衛隊の力強さと、わが国の強固な防衛意思を表現する躍動感かつ重厚感のある騎馬武者」と説明する。ただ、「刀を振りかざしていると専守防衛に反する」(同省関係者)という防衛省側の意向もあり、武者は手綱を握りしめている。(松山尚幹)