軍艦島の「より暗い側面」展示不十分 ユネスコ機関指摘
ユネスコ(国連教育科学文化機関)の世界遺産センターは12日、2015年に世界文化遺産に登録された「明治日本の産業革命遺産」についての調査報告書を公開した。長崎県の端島(軍艦島)に関する展示について、朝鮮半島出身者を念頭に、同島に連行され労働を強いられた人々についての理解を促す証言が「不十分だ」と指摘した。
同センターは6月7~9日、3人の専門家を指名し現地やオンラインで視察を実施。「産業遺産情報センター」(東京都新宿区)などを調査。同センターでは、朝鮮半島出身の徴用工への差別は「聞いたことがない」とする証言が展示されており、報告書は、「より暗い側面」を見学者が判断できるような「多様な証言」を提示しようとしていない、と指摘した。
今月16日に始まる世界遺産委員会でも取り上げられる予定で、12日に公開された決議案では「意思に反して連れて来られ、厳しい環境下で働かされた多くの朝鮮半島出身者たちがいたことを理解できるような措置」について十分考慮するよう日本に求めている。
同遺産の世界遺産の登録にあ…
- 【解説】
まさに「安倍政権じるし」と言えるような、いわくつきの案件。2015年の登録の際も、日本政府内でさまざまな意見があり、ちょっとした騒ぎになりました。 結果的に日本政府は、世界文化遺産への登録を優先し、いったんは「譲歩」しました。記事の後
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