コロナ禍は、立場が弱い人を救う社会の仕組みの貧弱さを浮き彫りにした。特に、女性に支援が行き渡らない。制度の多くが世帯単位で作られ、対象からこぼれ落ちてしまう。仕事、住居、子育て、障害などの困難が複合的にのしかかっている。
人通りが少ない夜10時。兵庫県明石市内の駅周辺のベンチで、小中学生の子どもを連れた女性(39)が、帰宅のタイミングを計っていた。
緊急事態宣言下、暴言を吐く夫が在宅勤務で家にいるうえ、商業施設が閉まり、居場所を失った。「家にいたら、胸がどきどきして苦しい」
有名企業に勤める夫は、自分…
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