イラクのコロナ施設で火災、45人死亡 ボンベが爆発か

ベイルート=伊藤喜之
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 イラク南部ナシリヤにある病院内の新型コロナ患者向け隔離施設で12日夜、火災が発生し、少なくとも45人が死亡、数十人が負傷した。地元メディアが伝えた。保健当局は「酸素ボンベの誤った使用法」による爆発が火災の原因だとしている。

 地元紙メディアによると、患者と見舞客などを合わせて数十人の安否がまだ分かっておらず、死傷者は増える可能性がある。3本の酸素ボンベが爆発したという情報があるという。カディミ首相は緊急会合を開き、対応を協議した。

 イラクでは4月にも、首都バグダッドのコロナ患者向けの病院で少なくとも82人死亡、110人が負傷する火災が起きた。このときも患者のベッド脇に置かれた医療用酸素ボンベの爆発が原因とされる。再びの惨事に保健当局や病院の管理責任が問われるのは必至だ。

 長年、戦乱や治安悪化に悩まされてきたイラクでは医療施設の更新が追いついておらず、設備の整った大規模病院も少ない状況がある。さらにコロナ禍で医療用酸素ガスが不足し、患者家族らがガス業者から直接買い付けてボンベを持ち込むケースも多発しており、安全管理が行き届いていない場合があると指摘されていた。(ベイルート=伊藤喜之)