顧問から突き飛ばされ、「必要ない」と暴言 県が調査へ

北沢祐生
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 中学校の部活動で顧問の体罰や暴言、差別が原因でPTSD(心的外傷後ストレス障害)に苦しんでいるなどとする長野県の東信地域の男子高校生と保護者の人権侵害救済の申し立てについて、県子ども支援委員会は12日、受理して調査・審議することを決めた。「迅速な解決に努めたい」としている。

 今年3月に保護者が「再発防止のためにも、しっかり調査して事実の公表を」と申立書を提出。12日に今年度初の支援委が開かれ、非公開で取り扱いなどを協議した。子ども支援条例に基づく支援委は、児童精神科医、弁護士、信大教授、元中央児童相談所長、県社会福祉士会子ども部会長の5人で構成。今後、調査・審議を進め、人権侵害が認められれば、県教育委員会などに必要な措置の勧告ができる。

 申立書などによると、2018年7月に中学校の剣道部員だった生徒ら3年の男子部員が、最後の県大会に向けた練習を当時の顧問の40代男性教諭に禁じられ、女子チームの「練習台」にさせられるなど部活動の場を奪われた。県大会後は顧問から突き飛ばされて頭を強打するなど暴力的な稽古を受けたり、「おまえは必要ない」「部を辞めろ」などと暴言を繰り返し浴びたりした。顧問が怖くて登校できない日もあった。

 生徒は高校入学後も剣道を続けたが、中学時代に顧問からされたことを思い出し、心身が不調に。心療内科を受診し、PTSD、うつ状態などと診断されて通院した。この問題は校内アンケートで発覚し、県教委は部員9人に対する体罰を認定。19年3月に顧問を減給の懲戒処分とした。

 県によると、15年度に設置された支援委への申し立てはこれが3件目。(北沢祐生)