昨夏の優勝校が初戦敗退「こんな負け方で終えたくない」

黒田早織
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(11日、高校野球埼玉大会 細田学園5-2狭山ケ丘)

 試合終了後、狭山ケ丘の捕手・小山秀斗選手(3年)はしばらくグラウンドにしゃがみ込み、拳で地面をたたき、泣いた。「連覇」を狙った夏は初戦で終わった。

 昨秋県大会準優勝の細田学園を相手に、昨夏の独自大会優勝が「まぐれ」ではないと証明したかった。「この3年間、この夏勝つためだけに本気でやってきたのに……」。小山選手はかすれた声で絞りだした。

 「そういうミスでいつも負けんだよ」「そんなボールでいいのかよ」。狭山ケ丘の普段の練習は、互いのミスを許さないひりひりとした空気に包まれる。初めて見たときは衝撃を受けたというが、「練習でこれだけ緊張していれば本番も怖くない」と言い聞かせた。副主将として誰よりも声を出し、鼓舞してきた。「すべては勝つために」。そう信じて疑わなかった。

 だが、この日は細田学園のエース松本悠希投手(3年)を攻めあぐねた。内角を強気に攻められ、二回から八回まではいずれも3人で打ち取られた。小山選手は初回に適時二塁打を放ったが、残る3打席は「打たされて」飛球に終わった。

 九回の最後の打席。駆け込んだ一塁ベース上で悔しげにひざをたたいた鈍い音が、静かな球場に響いた。「こんな負け方で野球を終えたくない」。悔しさは、大学野球でぶつける。

=県営大宮(黒田早織)