兄弟バッテリー、野球では対等 弟「お前の球走ってる」

木村浩之
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(12日、高校野球西東京大会 狛江8-7八王子北)

 立ち上がりをわずか10球で三者凡退に打ち取り、続く二回裏。八王子北のエース上野竜輝(3年)が先頭に安打を打たれると、すかさず弟で捕手の航輝(2年)がマウンドに走った。「お前、きょうは球が走っている。俺を信じてミットめがけて投げろ」

 1学年違いだが、真剣勝負の野球の場では上下関係はなくなる。兄の緊張を感じ取った弟はこの回、何度もマウンドに駆け寄って肩や尻をたたいた。連続四球などで2点を失ったが、その後は落ち着き、6回を投げ計4失点と踏ん張った。

 口調や行動のとおり、弟は強気のリードで引っ張り、球が荒れても確実に体で止める。守備陣への声かけも怠らない。一方で兄はチームを支える大黒柱だ。互いに信頼し合っている。

 昨秋と今春の都大会では私立強豪を相手に健闘した。でも、「善戦」で終わりたくない。兄弟は家で配球について何度も話し合った。試合前日も、低めの直球で押していくことを確認し合い、熱戦につなげた。

 負けたが、2年生の活躍が収穫だった。兄は弟に言うつもりだ。「持ち前の強気さで引っ張れ。来年はもっと上に行ける」=スリーボンド八王子(木村浩之)