わたしも電凸なの? 「#抗議します」に抱えるもやもや

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 2020年5月。東京都内に住む30代の女性は、SNS上の「民意」を複雑な思いで見つめていた。

 ハッシュタグ「#検察庁法改正案に抗議します」がついたツイッター投稿は、2日間だけで470万件超にふくれ上がり、「トレンドワード」の1位になった。

 そのハッシュタグをつけて最初に投稿したのが、この女性、笛美さんだった。

 「おおごとになってしまって、正直、恐ろしかった」と当時を振り返る。

 改正案は、検察官の定年を引き上げ、政府の判断で検察幹部の定年延長も可能にするもの。都合がよい幹部のみを残す恣意(しい)的な運用が懸念されたものの、安倍晋三政権(当時)は「懸念は当たらない」という姿勢を崩さなかった。

 それってどうなのか――。自分のツイッターのフォロワー約2千人が、この問題にも興味を持ってくれればと思い、ハッシュタグをつくった。投稿で何かを変えよう、変えられると考えたわけではない。

 知らない人が、同じタグで次々と意見を表明した。作品を見たことがある漫画家や映画監督、俳優もいた。「こんな有名な人たちまで」。賛同が広がった喜びは全くなく、むしろ逃げ出したくなった。

 「民意ではない」「世論のう…

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