山中のスーパーが閉店、足がない…住民たちは手作りした

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 行けども行けども山また山――。面積が淡路島より広い658平方キロメートル、うち9割を森林が占める兵庫県宍粟市。山崎、一宮、波賀、千種の4町が合併したが、高速道路が走り比較的交通の便がいい山崎町以外、北部の3町の地域で特に人口減が進んでいる。

 2018年3月、波賀町上野にあったスーパー「Aコープ波賀店」が閉店。合わせて約480平方キロメートルの面積がありながら大手スーパーは3町の中では一宮町に1店のみとなり、遠い所では車で30分以上もかかる「買い物弱者」の問題が浮き彫りになった。

 閉店した波賀店近くの住民たちはスーパー誘致を試みたがことごとく断られ、「ならば」と県の補助を受けながら同店の建物を借り、昨年12月、自ら運営する約90平方メートルの小さなスーパー「にこにこマート」を開店させた。

 住民たちで補修も手がけ、壁などのペンキ塗りを小学生が手伝う手作りの店だ。

 店の責任者で市の地域再生協働員、坂口和幸さんは「最近は徒歩圏内の人を中心に1日あたり100人ぐらいが来店し、地域に根付いてきている」と話す。

 約545万人が暮らす兵庫県。しかし、多くは南の沿岸部に集中している。過疎地は県の面積の41・4%を占め、住む人は全県の5%の約29万人。山間部を中心に人口減による過疎、高齢化対策に苦慮する自治体も多い。商機が減った商業施設の撤退など、住民の生活にも影響が及ぶ。

 昨年10月、荷台いっぱいに…

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