伊豆で3年連続で死滅回遊魚越冬・黄金崎の南方種

岡田和彦
【動画】死滅回遊魚、今季も越冬=岡田和彦撮影、堀口和重さん提供
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 近年、伊豆半島周辺の海では冬に海水温が下がらず、「死滅回遊魚」と呼ばれる南方種の幼魚が厳寒期を生き延び成長を続けている。静岡県西伊豆町の黄金崎では3季連続の越冬が確認された。

 5月29日、黄金崎ダイブセンター代表・高木剛彦さん(56)の案内で、写真家の堀口和重さん(35)と潜ると、南の海の魚たちが元気に泳いでいた。この日確認できたのは、明るい黄色い魚体にくっきりとした白いラインが目立つロクセンフエダイ、輝くような青と背中の黄色が鮮やかなセナキルリスズメダイ、沖縄でグルクンと呼ばれるイッセンタカサゴの群れなど8種類。

 いずれも夏から秋にかけて、生まれたばかりの幼魚が流れ藻などと共に黒潮に乗って琉球列島などから伊豆にやって来る南方種で、「季節来遊魚」と呼ばれる。伊豆海域では2月から3月の海中の厳寒期、水温が14度前後に下がるのに耐えられず死滅してしまうため「死滅回遊魚」とも呼ぶ。

 黄金崎では3季連続で水温が16度程度までしか下がらず、伊豆の広い海域でも高水温の状況が続いている。地球温暖化、黒潮の大蛇行、暖冬などの影響だと考えられている。高木さんらは「海が変わってしまう」と心配している。(岡田和彦)