PK失敗選手に中傷相次ぐ 英首相がツイッター社と協議
11日に閉幕したサッカー欧州選手権の決勝でPKを失敗したイングランド代表の黒人選手3人に対し、人種差別的な攻撃がインターネット上で相次いでいる。英国のジョンソン首相は13日、ツイッター社とSNSでの中傷を伴う投稿について協議した。同社が発表し、ロイター通信などが伝えた。
ツイッター社はジョンソン氏と「建設的な会話ができた」と発表。「全ての人にとって安全なネット環境を作るため、我々は政府などと一緒に協力し、できることがもっとある」としている。
中傷の標的になったのはFWラシュフォード、MFサンチョ、FWサカの3選手。イタリアとの決勝でPKを失敗した後から、ツイッターやインスタグラムなどで、差別的な言葉を含む攻撃を受けていた。
英BBCによると、ラシュフォード選手の地元では、同選手の壁画が傷つけられるなどし、警察が捜査を開始している。壁画には侮蔑的な言葉が書かれ、サカ選手の名前も加えられていたという。壁画は現在、破損した部分を覆うように、応援メッセージが多数貼り付けられている。
ジョンソン首相は、選手たちへの攻撃について「イングランド代表は英雄として褒めたたえられるべきで、ソーシャルメディアで人種的な中傷を受けるべきではない」と非難。イングランド主将のFWケーンもツイッターで「SNSで差別をする人はイングランドのファンではないし、我々も応援を望まない」と批判した。(日高奈緒)
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