近江の2年生左腕が快投 憧れの先輩の「18」背負う

山口裕起
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(13日、高校野球滋賀大会 近江10―0虎姫)

 鮮やかなブルーのユニホームの18番。あこがれの先輩と同じ背番号をつけ、2年生左腕が躍動した。

 100、101回大会に続く、3大会連続(中止になった昨年の第102回大会は除く)の甲子園をめざす近江は13日、滋賀大会1回戦の虎姫戦に臨み、10―0で五回コールド勝ち。3安打完封した星野世那は「夏の初戦を任されたので気合が入った。最後までテンポ良く投げられた」と満面の笑みを浮かべた。

 しなやかな腕の振りから130キロ台の速球を低めへ。同じ腕の振りでスライダーやチェンジアップをさらに低く集めた。

 中学2年の夏、甲子園の観客席から見た光景が投球スタイルのお手本となっている。2018年夏の100回大会、準々決勝の近江―金足農戦。そのマウンドで好投する近江の左腕、林優樹(現・西濃運輸)の姿に心を奪われた。「堂々と投げていてかっこよかった。自分もあんな投手になりたい」。林は当時2年生で、背番号は18をつけていた。九回に逆転サヨナラ2ランスクイズを決められ、両手をひざに置き、ぼうぜんとしていたシーンもはっきりと覚えている。

 近江への進学を強く決めた瞬間でもあった。そんな先輩が1カ月前に練習に来て指導してくれた。試合前の準備の仕方やチェンジアップの投げ方を教わった。そして、こう告げられた。「マウンドに上がったら自分が一番だと思って投げろ。学年は関係ない」

 公式戦2度目の先発となったこの日、雷雲の接近で三回途中に1時間5分の中断があったが、動じなかった。ベンチ裏でダッシュとキャッチボールを繰り返し、集中力を保つ。点差が開いても強気な姿勢は変わらず、三塁も踏ませなかった。

 目標は先輩を超えることだ。「林さんのあの敗戦から1球の怖さを知った。与えられた試合をしっかり投げて、日本一まで突っ走りたい」。「18」の誇りを胸に、左腕を振る。(山口裕起)