教員の育児漫画出版は「教育と無関係」 都教委争う姿勢

村上友里
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 東京都立高校の30代の男性教員が育児体験を描いた漫画を出版するために都教育委員会に出した兼業申請が不許可にされたとして、都に処分の取り消しを求めた訴訟の第1回口頭弁論が14日、東京地裁であった。都側は「訴えは不適法」として却下を求めた。

 訴状によると、男性はツイッターなどに「パパ頭」という名前で投稿し、育児休暇を取るなどした経験を漫画で描いてきた。これが出版社の目に留まり、書籍化を打診された。男性は昨年、「教育に関する」兼業の許可を求める申請書を都教委に提出したが認められず、裁判で不許可処分の取り消しを求めている。

 都側は答弁書で、男性が提出したのは「教育に関する」兼業の申請書ではなく「営利企業などに従事する」場合の兼業の申請書で、許可できないと判断したと指摘。「教育に関する」兼業はそもそも申請されておらず、教育長の不許可処分も存在しないとして、「原告の主張は前提を欠き、失当だ」と反論した。

 そのうえで、「育児の経験を漫画で表す執筆業務は、教育に関する事業には当たらない」と指摘し、「教育に関する」兼業の申請であっても認められない姿勢を示した。(村上友里)