米で記者誘拐計画か イラン情報機関当局者ら4人を起訴

ワシントン=高野遼
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 イランに批判的な記事を執筆したニューヨーク在住の記者の誘拐を企てたとし、米司法省は13日、検察当局がイラン情報機関の当局者1人を含むイラン人4人を起訴したと発表した。司法省は、この当局者を中心に他国でも同様の活動をしていたとみている。

 被害者の氏名は発表されていないが、複数の欧米メディアはイラン系のジャーナリストで活動家のマシー・アリネジャドさんだと伝えた。本人も自身のツイッターで認めている。女性に髪を覆うことを義務づけることに反対する運動など、イランの人権問題を中心に取材してきたという。

 連邦捜査局(FBI)の担当幹部は「イラン政府は多数の当局者に指示し、米国を拠点とするジャーナリストの誘拐を企て、監視をしていた。すべては表現の自由への報復としてイランに連れ戻すことが目的だった」と話している。

 司法省によると、被告らは民間の調査会社を使ってニューヨークで被害者らの写真やビデオを収集。身元や目的を偽って調査を依頼し、イランからの送金を資金洗浄して支払いに充てていたとされる。また、ニューヨークからベネズエラなど第三国へ連れ出す方策も調べていたという。

 起訴されたのはイラン情報機関の当局者1人と、その元で働く3人の協力者。いずれもイランに在住している。司法省は、この当局者の指揮でカナダや英国、アラブ首長国連邦(UAE)でも同様の活動を展開していたとみている。(ワシントン=高野遼)