米軍のアフガン撤退は「悪い結果に」 ブッシュ元大統領

ワシントン=高野遼
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 アフガニスタンからの米軍撤退をめぐり、ブッシュ元大統領(子)がドイツメディアのインタビューで、撤退の判断は誤りとし、「信じられないような悪い結果になると思う」との見解を明らかにした。撤退後に、反政府勢力タリバーンによって現地の女性らが抑圧を受けることなどへの懸念を示した。

 ドイツの国際公共放送ドイチェ・ウェレ(DW)が14日、インタビュー動画を公開した。ドイツメルケル首相が今秋に任期を終えることを受け、ブッシュ氏が取材に応じた。

 ブッシュ氏は「撤退は誤りか」と問われると「そうだと思う」と答え、「なぜなら、信じられないような悪い結果になると思うからだ。悲しいことだ」と語った。

 2001年9月の同時多発テロを受け、翌10月にアフガニスタンへの攻撃開始を宣言したのは当時の大統領、ブッシュ氏だった。現地での米軍駐留についてメルケル氏が支持した理由の一つについて、ブッシュ氏は「アフガニスタンの若い少女や女性にとって状況の改善が期待されるからだった」と回顧。「悲しいことに(米軍撤退後は)女性が言葉にならない被害を受けるのではないかと心配している」と話した。

 米軍や北大西洋条約機構(NATO)軍に協力した現地通訳らについても「彼らは取り残され、残忍な人々に虐殺されてしまうのではないか。心が痛む」と語った。

 米政府は米軍撤退後も、アフガン政府を通じて女性への支援を続けるほか、米国の特別移民ビザを希望するアフガン人通訳らについては身の安全を確保するため、ビザ発給の準備が整うまで第三国に退避させる計画を進めている。現地では撤退が進むと同時に、タリバーンが勢力を伸ばしており、情勢の悪化が懸念されている。(ワシントン=高野遼)