直木賞の澤田瞳子さん 葉室麟さんに「並んだやんか」

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 「星落ちて、なお」(文芸春秋)で第165回直木賞に決まった澤田瞳子さんの、受賞記者会見での主なやり取りは次の通り。

澤田さんは77年生まれ、京都市在住。奈良仏教史の研究者を経て10年にデビュー。直木賞は15年に「若冲(じゃくちゅう)」で候補になって以来、5度目の候補入りだった。受賞作は幕末明治に活躍した絵師、河鍋暁斎(かわなべきょうさい)の娘が主人公の歴史時代小説だ。

 ――受賞が決まったいまのお気持ちを

 そうですね。なんだかまだぽかんとしております。

 ――5回目の候補入りで受賞が決まりました。この作品で受賞に決まった感慨をお聞かせください

 作品で、というよりは5回目(での受賞)ということで、親しくさせていただいていた葉室麟さんが5回目でのご受賞だった。葉室さんと同じ回数になったな、というのが候補入りのときに最初に考えたことだった。なんとなくうれしいし、ご報告できるかなと思う。

 ――澤田さんのお母さんも作家として活動されている(澤田ふじ子さん)。作家の家に育ったことは作家になることに影響したのか

 直接的な影響があるのかないのかは自分ではよくわからないが、職業を選ぶ中で、選択肢として小説家があったという意味での影響はあるかもしれない。

 ――歴史を書きたいという思いの原動力はどこに

 我々が生きている時間は長い歴史の一瞬だけで、だけど私たちの前にも後にも時代はある。そう考えると生きている時間は一瞬で、その中に数え切れない悩みや苦しみがある。歴史の勉強では有名人にしか日があたらないけれど、いろんな人が生きて悩んで苦しんだということを少しでもすくい上げられたらと思う。

 ――ニコニコ動画ユーザーからの質問です。河鍋暁斎が死に顔を描写して幽霊を描いたという記述が印象に残った。作家の業を自身で感じることはありますか

 どうでしょう。ただつらいことや悲しいことがあったときに、「あ、これは書ける」と思ってしまう自分がどこかにいるのは感じている。どんなことでも作家の仕事になるなと思ってしまう。

 ――葉室さんからこれまで何か受け取ったものがあれば教えてほしい。葉室さんに、受賞をどんな言葉で報告したいですか

 葉室さんはいつも「どんなと…

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