山尾氏、最後の国会質問? 「緊急時こそ正気保って」

鬼原民幸
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 「国会議員としてラストになるかもしれません」――。次期衆院選に立候補しないことを表明している国民民主党山尾志桜里氏が14日、衆院内閣委員会の閉会中審査で質問に立った。

 前日にツイッターで「ラスト」を予告した山尾氏が選んだテーマは、東京都が酒類販売事業者に求めた「誓約書」だ。

 都は新型コロナウイルス対策の影響を受けた中小事業者に月最大20万円の「月次支援金」を支給する。しかし、今月1日から始まった申請の際、「直接的又は間接的に取引を行う飲食店が酒類の提供停止を伴う休業要請等に応じていないことを把握した場合には当該飲食店との取引を行いません」と誓約する文書へのサインを求めていた。

 「誓約書」を資料として示した山尾氏は「要するに取引停止を誓約しなければお金を出さないということで、きわめて強権的だ」と指摘。政府として都に撤回を働きかけるよう求めた。

 政府の新型コロナ対策を担当する西村康稔経済再生相は「具体的にこの誓約書を初めて見た」と断ったうえで、「しっかり確認して、どうあるべきか考えていきたい」と答弁した。

 山尾氏にとって、コロナ対策による私権制限のあり方はこだわってきたテーマだ。昨年3月、当時の立憲民主党を離党したのも、緊急事態宣言を出す際に、国会が承認するというプロセスがないコロナ対応の特別措置法改正案に反対票を投じたことがきっかけだった。

 山尾氏は「緊急時にこそ、ちゃんとリーガルマインドで正気を保って、民間の活動に敬意を持って、コロナ対策をしっかりやっていただきたい」と西村氏に呼びかけて、質問を締めくくった。

 終了後、朝日新聞の取材に「聞いている人に、法に支配された自由な資本主義国家という国の形を思い出してもらおうと思って質問した」と語った。鬼原民幸