応援演説・ラジオ体操…兵庫県知事選、それぞれの戦い

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 20年ぶりに新顔同士の争いとなり、5人が立候補している兵庫県知事選(18日投開票)は、終盤戦を迎えた。長年の「オール与党」態勢が崩れ、自民党が分裂して推す2人は、片や国会議員らを応援に集め、片や地方議員らと地域を歩く対照的な戦いを繰り広げている。

 選挙戦中の最後の日曜となった11日、同県西宮市百貨店前では、買い物客らが足を止めてスマートフォンを選挙カーに向けた。車上には、自民、日本維新の会が推薦する元大阪府財政課長の斎藤元彦氏(43)と丸川珠代五輪相が並んだ。丸川氏は「コロナ後は全く新しい世界が広がっている。今のままを維持していいのか」と応援演説をした。

 斎藤氏は他にも、維新副代表の吉村洋文大阪府知事西村康稔経済再生相ら多くの応援を受け、繁華街で大勢の聴衆を集めてきた。自民の推薦を得たものの、分裂で県議が割れたため、陣営幹部は「街頭演説を繰り返して無党派層を取り込むしかない」と話す。

 斎藤氏は「県政の刷新」を訴える。「副知事が知事に就く禅譲型の県政を刷新する。20年続く県政で、しがらみでやめられない事業はいっぱいあるはずだ」

 一方、井戸敏三知事や自民県議の多くが支援する前副知事の金沢和夫氏(65)は、斎藤氏の逆を行く。県外からの応援に頼らず、支持者回りなどに力を入れてきた。

 12日午前5時半すぎ、金沢氏は姫路城姫路市)近くの公園に姿を現した。自民県議や元市議らとともに、ラジオ体操やヨガをする住民一人ひとりにあいさつし、体操の輪に加わった。陣営幹部は「地道に回って支持者を少しずつでも積み上げるしかない」と話す。県西部や北部の郡部を含めて県内をまんべんなく回り、地元の県議らとともに街頭で支持を訴えてきた。

 金沢氏は、副知事時代を含めて延べ15年、兵庫県政に関わってきた実績を強調する。訴えも「改革は大事だが、守るべきものを守るのも大事だ」と井戸県政を継承する姿勢を打ち出す。

 共産が推薦する元県議の金田峰生氏(55)は、神戸、阪神間を中心に街頭演説を展開。陣営幹部は「失職した若者が声をかけてくるなど手応えを感じている」と話す。コロナ下で政策を幅広く訴えるため、演説の動画配信に力を入れている。

 元加西市長の中川暢三氏(65)は自ら選挙カーを運転し、各地をめぐる。街頭演説では民間出身で首長経験があることを強調。子育てや福祉の充実をめざすと訴えるチラシを一人ひとりに手渡し、「選挙に行こう」と呼びかける。

 音楽塾経営の服部修氏(47)は、主にJR三ノ宮駅周辺でマイクを握る。街頭演説の様子を自身のユーチューブチャンネルに投稿する。