「ふた開けたら私もクビ」 非正規公務員新制度への疑問

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編集委員・沢路毅彦
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記者会見する「公務非正規女性全国ネットワーク」のメンバー=2021年7月5日、東京都千代田区
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 非正規公務員の処遇をよくするためだとして地方公務員法が改正され、昨年4月に始まった新制度「会計年度任用職員」が、必ずしもねらい通りに機能していない――。そんな事例を記事で紹介したところ、読者からお便りを頂きました。似た経験をした方が少なからずいるようです。(編集委員・沢路毅彦)

雇い止めが復活」

 「2004年から司書として働いてきましたが、3月でクビになってしまいました」。そんなメールをくれたのは、東京都多摩地区文学館で働いてきた女性だ。

 新型コロナ禍で入館者が大きく減った。次年度は司書の代わりに広報の担当者を新たに募集するので、採用を更新しない――。上司の館長はそう説明した。しかし、「担当していた仕事自体がなくなったわけではない」と女性は言う。

 会計年度任用職員になればボーナスをもらえるのがメリットとされてきた。女性は「ボーナスと引き換えに多くのものを失ってしまいました。最たるものは、今まで事実上なかった『雇い止め』が復活してしまったことです」と嘆く。

「残業代は出ない」

 次は、20年度から東京都内の公立校で時間講師をしている女性のメールだ。

 「会計年度任用職員としての採用なので、祝日や行事とかぶって授業がなくなった場合も(授業分の)『コマ給』が保障されるということでした」。1授業ごとの報酬であるコマ給は出る。だが「ふたを開けてみると、テストの採点や授業準備で毎日4時間以上残業しています」。そして残業代は出ない。学校に相談すると「大変なのはみな同じだよ」との返答だった。

 確かに正職員も大変で、休み時間もないほど授業の準備や不登校児対策に追われているという。「職員室はいつもがらんとしています。かけずりまわって着席する時間もないのです」

「処遇悪くなった」

 国の地方機関の非常勤職員という女性は「国家公務員非正規職員の実態も知ってほしい」と声を寄せた。

 「毎年1年ごとの任期で、次…

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