大阪の「不自由展」開催へ 高裁、会場側の即時抗告棄却

笹川翔平
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 大阪市内で予定されている展覧会「表現の不自由展かんさい」の会場側が利用承認を取り消した問題で、大阪高裁は15日、取り消し処分の執行停止を命じて実行委員会に会場の利用を認めた大阪地裁の決定を支持し、会場側の即時抗告を棄却した。会場側は最高裁に特別抗告する方針。展覧会は16~18日に開かれる。

 展覧会に対する抗議の電話や街宣活動が相次いだことを受け、会場となる府所有の施設「エル・おおさか」(大阪市中央区)の指定管理者が6月25日、「安全確保が困難だ」として利用承認を取り消した。実行委の申し立てを受けた大阪地裁は7月9日、「警察の適切な警備などによっても混乱を防止することができない特別な事情があるとは言えない」として会場の利用を認める決定をした。

 会場側は地裁の決定を不服として12日に即時抗告を申し立てた。名古屋市で開催された展覧会で会場の施設に届いた郵便物が破裂し、臨時休館となったことを挙げて「警備を強化して対応できるレベルを超えた実力行使により負傷者が出る具体的な危険がある」などと主張していた。

 大阪府吉村洋文知事は15日、高裁の決定に先立ち、「法的な拘束力としては従わざるをえない」との考えを示し、「警備態勢を強化する。府警とも協議しながら、施設利用者の安全を守りたい」と話した。会場となるエル・おおさかについて、吉村知事は「今の状況で休館の判断は指定管理者も僕もしていない。先のことはわからない」と述べた。(笹川翔平)