酒自粛対策を相次ぎ撤回「誰が起案?」問われた西村氏は

[PR]

 政府が酒類販売事業者に支給する支援金に絡み、酒の提供自粛に応じない飲食店とは取引しないよう誓約書を出させることを都道府県に依頼していた問題で、西村康稔経済再生相は15日の参院内閣委員会の閉会中審査で「酒販の関係者は大変厳しい状況にある。そのことを真摯(しんし)に受け止め、昨夜、撤回した」と釈明した。政府が打ち出した酒の提供自粛に関する対策で撤回が相次いでいる。

 内閣府地方創生推進室と内閣官房の新型コロナウイルス感染症対策推進室が6月11日に連名で、各都道府県に事務連絡を出した。要請に応じない飲食店とは取引しないよう、酒販業者に誓約書の提出を求めることなどを依頼していた。

 15日の参院内閣委では、立憲民主党塩村文夏氏が撤回した理由などを追及。西村氏は「より多くの飲食店が要請に応じてくれるよう、販売業者に支援金を支給する場合、飲食店が要請に応じていないことを把握した場合には、取引を行わないよう努める旨の書面を提出することを都道府県にお願いした」と説明した上で、「酒販の関係者は大変、厳しい状況にある。取引の安定、事業の継続にも大変な不安がある。そのことを真摯に受けとめ、地方創生部局と調整して、廃止した」と弁明した。

 塩村氏がさらに「誰が起案したのか」とただすと、西村氏は「(酒類提供自粛に)応じる店とそうでない店の不公平感がある。できるだけ多くの店に協力してもらように支援策をつくる観点から、事務連絡を出した」と述べ、詳細な経緯は説明しなかったが、「最終的には私の責任」だと強調した。

 この依頼をめぐっては、14日の衆院内閣委で、国民民主党山尾志桜里氏が、東京都が事業者向けに誓約書を出すよう求める文書の存在を指摘。「飲食店には要請に応じる法的義務がない。ましてや取引を停止する義務はない。国や都が職権を利用して民間業者に義務のないことを行わせるやり方は、資本主義国家、法治国家とは思えない」と批判した。

 これに対し、西村氏は、都の通知は承知していないとしつつ、「(酒を出していることを)把握した場合は取引は行わないという誓約だ。そういう意味では東京都の考え方も理解できる面がある」などと述べていた。