一音一音磨きステージへ 17日から富山県吹奏楽コン

竹田和博、法野朱美
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 第49回富山県吹奏楽コンクール(県学校吹奏楽連盟、朝日新聞社主催)が17日から魚津市宮津の新川文化ホールで始まる。日程は17、18、24、25日の4日間。中高では、少子化による部員減少でA部門(大編成)からB部門(小編成)に変わる学校もあれば、統合によって初めてA部門に挑む学校もある。それぞれのステージでベストを尽くすため、生徒たちは一音一音に磨きをかけている。

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 今大会は中学校6校、高校2校の計8校が、前回出場したA部門からB部門に変えて大会に臨む。

 砺波高校もその一つだ。部員は34人。A部門かB部門か。部内で意見が分かれたが、高校から新しい楽器に挑む生徒がいる現状などを踏まえてB部門での出場を選んだ。

 2年前は約40人で高校Aに臨んで銅賞。部長の金沢優里さん(3年)は「悔しかった」と振り返る。「人数を言い訳にはしたくない」と思う一方、人数による力の差も感じたという。だからこそ、今大会は自分たちの現状に合ったステージで「ベストを出して勝負したい」と意気込む。

 A部門では課題曲と自由曲を演奏する一方、B部門は自由曲一本。金沢さんは「1曲に集中できる半面、1曲で全部を見せないといけない難しさがある」。ホールに響く演奏を目指し、「一人一人が音を遠くに飛ばすことを意識してきた」。自身が担当するトロンボーンなど金管楽器のメンバーは、屋外での練習も重ねてきたという。

 曲目は「エンジェル・イン・ザ・ダーク」。仲間とイメージを共有しながら練習してきた緊迫感と柔らかさの対比が聞かせどころ。

 2年ぶりの大舞台に「昨年なかった分、あるのはうれしい。でも、まだ最後という実感がない」とはにかみつつ、「部員みんなでがんばってきた。やってて良かったと記憶に残る演奏に仕上げたい」と意気込みを語った。

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 富山県黒部市内では昨年春、統合により二つの中学校が新たに誕生した。ともに、統合後、初めてA部門でコンクールに挑む。

 そのうちの1校が清明中学校。旧鷹施中と旧高志野中が統合した清明中は部員53人。両校で練習方法の違いがあったが、昨年度の卒業生らが何度も話し合って部内をまとめあげた。統合から2年目の今年は、パートや学年の垣根のない、伸び伸びとした雰囲気が音に表れるようになってきた。

 A部門では課題曲と自由曲の2曲を演奏する。課題曲には「吹奏楽のための『エール・マーチ』」を選んだ。「聞いた人にエールを送る気持ちで、元気になる演奏を聞かせたい」と、副部長の經(きょう)あいさん(3年)は目を輝かせる。自由曲は「Jalan―jalan~神々の島の幻影」。インドネシア音楽の旋律や、変化に富んだテンポに苦戦しつつ楽しさも感じているという。部長の能沢和奏(わかな)さん(3年)は「毎日練習を重ねて成長した音を聞かせたい」。

 統合で通学エリアが広がり、練習時間は以前より短くなった。2曲を磨くのは簡単ではないが、部の顧問の加藤恵教諭(37)は曲の間の緊張感や、やりきった時の達成感は何物にも代えがたいといい、「部員たちに大きな経験をさせてあげたい」と熱い思いを口にする。取材に訪れた7月初めも音楽室から伸びやかな「エール・マーチ」が響いていた。(竹田和博、法野朱美)