消えた選考会、遠ざかる実戦…代表選手「感覚に不安も」

有料会員記事

塩谷耕吾、金子智彦、波戸健一
[PR]

 コロナ禍によってうまれた1年は、大会の主役である選手たちを取り巻く環境も大きく変えてしまった。

 ボクシングでは、今年6月にパリで予定されていた世界最終予選が中止された。宙に浮いた五輪代表の座は、国際オリンピック委員会が定めた独自の選手ランキングに従って割り振られた。この大会での出場権獲得を目指していた日本勢5人は全員選外となった。

 選考会の舞台に立てないケースも相次いだ。

 東京で5月に開かれた飛び込みの五輪最終予選では、東京の感染状況を危惧したオーストラリア代表が出場を見送った。6月にメキシコであった野球の世界最終予選では、新型コロナを理由に台湾、オーストラリアなどの3チームが参加を取りやめた。

 これまでの五輪では参加選手が開催国内で大会前に合宿を張り、時差や気候に体を慣らしながら本番に備える調整法が一般的だった。東京五輪では、一部の選手たちが難しい状況に直面している。

 内閣官房によると、東京五輪パラリンピックで事前合宿の受け入れなどを検討していた全国545自治体のうち、182自治体が取りやめを表明した(7月6日現在)。医療体制の面から自治体が受け入れを見送ったケースや、選手団側から断りを入れたケースもある。事前合宿が張れない選手やチームは、大会直前に来日せざるを得ない。

 開催国である日本の選手たちの多くは、国内の拠点で練習を続けている。レスリングの代表選手たちは東京の味の素ナショナルトレーニングセンターで大会直前まで調整する予定だ。男子フリースタイルの井上謙二監督は「母国開催の強みで調整はしやすい」。

 一方で、代表選手12人のう…

この記事は有料会員記事です。残り504文字有料会員になると続きをお読みいただけます。