バス・タクシーにもサブスク 新潟・湯沢町で実証実験

高橋俊成
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 首都圏などからの移住促進策として新潟県は、バスやタクシーを定額で利用できるサービスの実証実験を湯沢町で始める。1カ月の料金はバスは3千円、タクシー8千円。16日から約2カ月間実施し、本格導入も検討する。

 移住促進や企業誘致を進める県の「地域活性化リーディングプロジェクト」の一環。同町ではリゾートマンションへの都心からの移住や、遠隔勤務の普及によるワーケーション利用が増えている。一方、移住者への調査などでは、車がないと町内での移動が不便で公共交通機関が必要との声が寄せられていた。こうした課題解決のために、複数の交通手段を一つのサービスに統合し、住民の足としてだけでなく、観光やビジネスでの利便性向上も図る。

 バスは、2日間500円、5日間1千円、1カ月3千円で乗り放題。既存のバス路線のほか、温泉街や町役場、病院などを周回する新設路線も利用できる。また、越後湯沢駅と町内のホテルを結ぶ送迎バスも対象。県によると、送迎バスの「サブスクリプション定額制)」事業は、全国初の試みという。

 タクシーは町内の2社が対象。マンションが多い岩原地区を中心に町内の一部で利用できる。1週間3千円、1カ月8千円の定額券を販売する。同地区にバスとタクシーの乗り換え拠点も設置する。実験は9月12日まで。期間中の利用者数や意見なども踏まえて、本格的な導入も検討する。

 県の統計では、昨年下半期の県内への東京からの転入は、転出を上回る「転入超過」となり、コロナ禍で人や企業の地方分散の動きが見られている。

 花角英世知事は15日の会見で「移動の足、生活の足を確保するのは最大の課題で、地域に住み続けるためには必要不可欠。駅から離れたリゾートマンションの活用にも足は重要で、魅力を高めていくには重要な試みだ」と述べた。(高橋俊成)