米軍が8月末を目標に撤退を進めるアフガニスタン情勢をめぐり、中国やロシア、中央アジア諸国などが加盟する「上海協力機構(SCO)」は14日、タジキスタンの首都ドゥシャンベで開いた外相会議で、治安悪化への懸念を表明した。中国はロシアと足並みをそろえ、早急な軍撤退を進める米国を批判して影響力拡大を目指す。一方、米国は静観の構えだ。
「米国こそアフガン問題の張本人だ。一方的に立ち去り、責任を周辺国になすりつけることは許されない」
中国外務省によると、王毅(ワンイー)国務委員兼外相はSCOの外相会議で、8月末を目標に軍撤退を進める米国批判を展開。各国が米国に対し、アフガン投資の拡大を求めるよう促した。タス通信もロシア代表団が(段階的な米軍撤退と攻撃停止を定めた)昨年2月の米国と反政府勢力タリバーンの合意は「機能していない」と指摘したと伝えた。
会議にはSCOオブザーバー…
- 【解説】
ロシアは、最近のアフガニスタン情勢の急激な悪化を非常に憂慮しています。今月初めには、1000人ものアフガニスタン兵士が、タリバーンとの戦闘から逃れて旧ソ連の隣国タジキスタンに逃げ込んだことが伝えられました。 プーチン大統領は急遽タジキスタ