「丸くない」「白くない」琵琶湖真珠 もっと個性的に

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中村真理
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 白くて丸い真珠とは一線を画す、個性豊かな琵琶湖の真珠。水質悪化などの影響で、生産量は激減しているという。海外の天然素材を消費者につないできた名古屋市のアクセサリーブランドが、生産者とタッグを組み、「世界に誇る国内素材」の復活をめざす。

 ピンク、紫、オレンジ、ゴールド……。ほんのりと色づいた真珠が、きらきらと光をまとう。

 「組み合わせたらかわいいなぁ」「同じくらいの大きさで別の形は?」

 アクセサリーブランド「BASEY」の吉井由美子さん(43)が、一粒一粒を手に取りながら新しいデザインを考えていた。一緒にアイデアを出すのは、真珠を養殖する齋木勲さん(80)夫婦と長男の雅和さん(53)だ。琵琶湖最大の内湖、西の湖で養殖する。

海外でよく売れた「くず真珠」…でも激減

 滋賀県や勲さんによると、最盛期に100軒近くあった養殖業者も、いまは6軒。60歳以上が多く、雅和さんは一番若い。長く養殖業者の組合長を務めた勲さんが動脈瘤(りゅう)破裂で倒れ、介護福祉士として働いていた雅和さんが2019年に継いだばかり。「経営は苦手。すごく迷った」という雅和さんは、船の免許を取得し、一から取り組む。

 琵琶湖は、日本で初めて淡水での真珠養殖が始まった場所だ。琵琶湖などの固有種とされるイケチョウガイを使い、丸い核を入れない「無核真珠」が主流。核を埋めてつくる海水真珠と違って、そのつど異なる形の真珠ができる。母貝の成長に3年、真珠が育つのに3年、と海水真珠より長い計6年以上かかるという。

 「日本は真珠は丸くて白いという先入観があるから、昔はくず真珠と言われたけど、海外ではよく売れてね」と勲さん。最盛期には6トン生産されたという琵琶湖真珠のほとんどが中東や欧州へ輸出された。

 しかし、1980年代に外来…

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