親子2代でバッテリー 父たちの母校に競り勝ち初戦突破

安藤仙一朗
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(15日 高校野球滋賀大会 綾羽3-2国際情報)

 「まだ同点じゃない。次の打者に集中やぞ」

 九回裏。綾羽は国際情報に1点差に迫られ、なおも1死二塁のピンチ。金山凌大捕手(3年)は、マウンドの矢野航成投手(3年)に声をかけた。矢野投手は踏ん張り、後続を三振と二飛に打ち取ってゲームセット。二人は整列するとき静かにグラブを合わせた。

 このバッテリーには、浅からぬ縁がある。31年前、父親同士もバッテリーを組んでいたのだ。しかも国際情報の選手として。

 組み合わせが決まると、金山捕手の父・裕政さん(49)は、矢野投手の父・年啓(としひろ)さん(48)に連絡した。

 「なんで、初戦が(母校の)国情やねん」

 父親たちは最後の夏、初戦で敗退した。その息子たちが接戦の末、父親のいた国際情報を破った。

 矢野投手は「しぶとい相手だったが、一つ勝てて良かった」。金山捕手は「負けたら何言われるか分からないのでホッとした。『勝ったよ』と報告したい」と笑顔で話した。

 綾羽は今春の県大会で初優勝し、第1シードで初の甲子園出場に挑む。不思議なつながりを持ったバッテリーが、夏の一歩を踏み出した。(安藤仙一朗)