最高裁判事の渡辺氏、安浪氏が就任会見 女性2人のまま

阿部峻介
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 新たな最高裁判事として、元弁護士の渡辺恵理子氏(62)と元大阪高裁長官の安浪亮介氏(64)が16日就任し、会見を開いた。渡辺氏は「最高裁の判断が先例としてどのように使われるかを想定し最善の努力を尽くす」、安浪氏は「社会経済情勢や世界の動きを把握して納得性の高い判断を示したい」と語った。

 渡辺氏は福島県出身。第一東京弁護士会に所属し、独占禁止法の専門家として国内外で活動した。会見で経験をどう生かすか問われ、刑事・民事いずれの側面もあるという国際カルテルの弁護を例示。「独禁法だけをやってきたわけではなく、全方位で学んできた。最高裁にも共通する」と話した。仕事では旧姓の「渡辺」を使うという。

 安浪氏は奈良県出身。民事の裁判官のほか、最高裁の人事局長などを務めた。「自由や多様性」をモットーとし、「裁判は千差万別で、試験の解答を探す作業ではない。虚心坦懐(たんかい)にじっくり記録を読み、謙虚に人の話を聞く」と語った。

女性の裁判官、15人中2人のまま

 最高裁の裁判官は、夫婦同姓訴訟など家族の在り方をめぐる裁判が増えていることを念頭に女性を増やすべきだとの意見が強いが、15人のうち女性2人の構成は変わらない。

 最高裁の裁判官は裁判所法上、「識見の高い法律の素養のある40歳以上」から任命される。15人のうち10人は法曹関係者から選ぶ必要があり、現在は裁判官出身が6人、弁護士出身が3人、検察官出身が2人、行政官出身が2人、学者出身が2人。定年は70歳。(阿部峻介)