町職員採用めぐるわいろ、元町議認める 福岡の汚職公判

加治隼人
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 福岡県みやこ町の職員採用試験をめぐる汚職事件で、あっせん収賄罪に問われた元町議の上田重光被告(72)と、贈賄罪に問われた同町の無職原口国文被告(67)の初公判が16日、福岡地裁小倉支部(井野憲司裁判長)であった。両被告は起訴内容を認め、検察側は上田被告に懲役1年6カ月と追徴金200万円、原口被告に懲役1年を求刑した。判決は9月3日に言い渡される。

 起訴状などによると、上田被告は2019年の町職員採用試験の最終面接で、原口被告の息子を合格させるために町幹部への働きかけを依頼され、同年11月18日ごろ、見返りに原口被告らから現金200万円を受け取ったとされる。

 被告人質問で上田被告は「(金を)返すつもりだったが、お金の力に負けた」と話し、原口被告は、年齢制限で息子が受験できる最後の年齢だったため、「合格させたい気持ちが強まった」と述べた。

 検察側は上田被告について「町議としてあるまじきもので、職務の公正や社会の信頼を著しく失墜させた」と指摘。原口被告についても「職員に採用されればよいという極めて自己中心的な考え」と主張した。

 弁護側は、上田被告が議員辞職したことや、原口被告の息子が役場を退職していることなどから、それぞれ執行猶予付きの判決を求めた。(加治隼人)