地域でどれだけ目立てるか コスプレ社長チラシに載る

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村山恵二
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 ある日、新聞に折り込まれてきたチラシを見て驚いた。ギリシャ・エーゲ海のサントリーニ島をイメージしたモデルハウスの広告だったが、昔のギリシャ人のような衣服をまとった人物の写真が大きく掲載され、「代表取締役クラカワ・ヨシラテス」とギリシャ風の名前が書いてあった。

 しばらくして、また同社のチラシを目にした。社長は人気アニメ「鬼滅の刃」の主人公竈門(かまど)炭治郎に扮していた。タイトルは、大工道具をもじった「木槌鳴(きつめ)の刀」。思わず噴き出した。社長が自社のCMやチラシに登場することはあっても、コスプレして名前まで変えることは珍しい。興味がわき、茨城県神栖市にある本社を訪ねた。

 注文住宅専門の会社で、意外にも、おしゃれなカフェのよう。約100点の雑貨が展示され、購入もできる。広報企画担当の高品史果さん(27)は同県那珂市出身でドライブ中に「おしゃれな店がある」と立ち寄ったのが入社のきっかけだという。社内にはインテリアコーディネーターもいるそうだ。

 倉川善行社長(42)は「イベントや住宅の完成見学会の案内はどこの社も似た内容で『ネタ不足』になりがち。地域でどれだけ目立てるかが重要だ」という。以前専務だった時に企画した和風カフェのイベントのチラシでは、千利休ならぬ「専務利休」を自称。他にもドラキュラやハワイのカメハメハ大王など、いろんなコスプレ姿で広告に登場してきた。

 チラシは企画から撮影、版下作成まで社内で行っているという。20~50代の社員22人を5チームに分けてプレゼンテーションをして決めている。年間最優秀のチームには1人あたり3万円の旅行券、2位には焼き肉食べ放題などの商品を出して、社員のやる気を引き出している。

 社員同士が競い合うことでアイデアの幅が広がり、社員は「一致団結して何かを成し遂げる」という達成感を味わっているという。「普通の家は造らない」のがモットー。「他とは違います」というアピールは十分伝わっている。(村山恵二)

倉川善行・社長訓

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