スポーツ中継サイト、実は偽物 フィッシング詐欺に注意
スポーツイベントのライブ映像をネットで視聴できるように装い、個人情報を盗もうとする日本語サイトが複数あるとして警視庁や国民生活センターが注意を呼びかけている。
山口県や佐賀県で聖火リレーがあった5月、「聖火リレー LIVE」というサイトがあった。アクセスすると、「アカウント登録」の名目で氏名やクレジットカード番号の入力を求められる。ただ、入力しても聖火リレーの映像は見られない。警視庁などによると、情報を盗み取る「フィッシング」サイトとみられ、クレジットカードの不正利用などの被害に遭う恐れがあるという。
こうしたサイトは4~7月にかけて、松山英樹選手が優勝したゴルフの米マスターズ・トーナメント▽女子ゴルフ▽サッカー日本一を決める天皇杯でも確認された。検索サイトやYouTube(ユーチューブ)で大会名などを打ち込むと、偽サイトが現れる仕組みだ。
これまでに実害は確認されていないが、警視庁と国民生活センターは東京五輪の開幕後に同様の偽サイトが続出する可能性があるとみて警戒を強めている。
被害を防ぐにはどうすればよいのか。民間企業などでつくる「フィッシング対策協議会」は、イベントの公式サイトで映像配信サービスの有無を確認する▽警察や同協議会のサイトでフィッシングの最新手口を学ぶ▽IDやパスワードを使い回さない▽ネットサービスのログイン通知をリアルタイムで把握――などを徹底するよう呼びかけている。
警視庁は啓発用の動画広告を作り、ユーチューブで配信を始めた。「ライブ配信」などと検索すると表示されるという。同庁は「だまされないようにしてほしい」としている。(土舘聡一)
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