インドネシア、各国・地域の退避加速 入国制限の動きも

新型コロナウイルス

半田尚子
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 新型コロナウイルスが猛威を振るうインドネシア。航空便で退避する動きが出ているのは日本人だけではない。インドで見つかった変異株(デルタ株)の流入を警戒してインドネシアからの渡航を禁じる動きもあり、在留外国人の中では緊張感が高まっている。

 在インドネシアベトナム大使館は6月ごろから、滞在するベトナム人が退避するためのチャーター便を手配。いまも23日まで申し込みを募っている。

 現地メディアによると、サウジアラビアは、新型コロナウイルスの感染者を医療専用機に乗せて自国に退避させた。10日にサルマン皇太子が指示したという。

 台湾メディアも14日、台湾からの駐在員や移住者らを帰国させるチャーター便を旅行会社が運航すると報じた。28日に出発する予定で、14日時点で約90人が申し込んだ。台湾人の感染者の中にも死者が出ており、避難の動きが本格化する可能性もある。

 すでに一部の国民に退避の指示を出している国もある。米国務省は昨年3月の時点で、21歳未満の家族がいる大使館職員らに対し、家族へ帰国を命じている。

 インドネシアの1日の新規感染者数は6月17日に1万人を突破。今月6日に3万人、14日に5万人を超えるなど爆発的に増えている。15日は約5万6千人と過去最多を更新。治療を受けるのは難しく、医療用の酸素も入手が難しい状態だ。死者は16日に1200人を超えた。

 感染拡大の一因はデルタ株の蔓延(まんえん)とみられ、警戒する各国がインドネシアからの渡航を制限する動きも出始めている。

 現地メディアによると、フィリピン政府は14日に、インドネシアからの入国を禁止すると発表した。インドネシアにはフィリピンからの出稼ぎ労働者が多いが、退避したくてもできない恐れがある。

 また、シンガポール政府は10日から、市民や永住者以外のインドネシアからの渡航者の入国を制限している。シンガポールはアジアの航空路線のハブで、日本人も含めてシンガポール経由でインドネシアと行き来する旅行客も多い。シンガポールの入国制限によって、さらに航空券の入手が難しくなる事態となっている。(半田尚子)

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