頓挫した大学入試改革 いま明かす「読み違えたもの」

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編集委員・氏岡真弓
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 2025年からの大学入学共通テストのあり方を検討していた有識者会議(大学入試のあり方に関する検討会議)が7月、提言を萩生田光一文部科学相に手渡した。19年に共通テストへの導入が見送られた、英語民間試験の活用、記述式問題の出題というかつての「二大看板」について有識者会議は見送りを求め、文科省も提言に沿って見送りを正式に決めた。結局、入試改革とは何だったのか。残された課題はなにか。一連の改革を批判してきた南風原朝和(はえばらともかず)・東大名誉教授と、導入をめざして文科省内で入試改革を推進した鈴木寛(ひろし)・元文部科学大臣補佐官に聞いた。(編集委員・氏岡真弓

鈴木寛・元文部科学大臣補佐官

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鈴木寛・元文部科学大臣補佐官

 高校教育と大学教育、そして両者をつなぐ大学入試を改革するポイントは三つあったと思うんですね。

 一つ目は高校・大学教育を探究的な学びにする、二つ目は「思考・判断・表現」の力をみる記述式問題を導入する、三つ目は英語の「書く・話す」力も問う。

 一つ目はかなり進んだと思います。来春から実施の高校学習指導要領でも「総合的な探究の時間」や「公共」という科目が入り、国立大学協会が定員の3割を総合型選抜とする方針を決め、高校現場も動き始めています。

 二つ目は10年以上前から言語活動の重視が学習指導要領でうたわれながら、なかなか進みませんでした。ですが、地方の国立大が導入し、早稲田大の政治経済学部も踏み切りました。高校の学びが「論述重視」に変わろうとしています。

なぜ英語民間試験の導入めざしたか

 ところが英語は全然ダメ。高…

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