「70m先のCD」刺せば10点 アーチェリー、矢の初速は新幹線級

アーチェリー

酒瀬川亮介
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 五輪のアーチェリーは、選手が立つ位置から的までの距離が70メートルに統一されている。分かりやすくいえば、だいたい高校野球の外野手の定位置からホームまでの距離だ。

 的は直径122センチ。同心円状に外側から内側に向かって1点、2点……と得点帯があり、一番中心の円が最高の10点。この直径はわずか12・2センチ。コンパクトディスクの大きさとほぼ同じだ。

 五輪では初日に72射して決勝の組み合わせを決める。この72射の男子の世界記録は702点。56本が10点を射抜いた。

 9点と10点の境目など点数を区切る境界線に触れる形で刺さったときはどうなるのか。1ミリでも境界線にかかっていれば、高いほうの点数にカウントする。

 屋外で雨や風のなかでも競技をするため、矢の速度は速いほうが影響を受けにくく有利だ。

 「矢のように速い」という速さの表現もあるが、アーチェリーの矢は実際、男子のトップレベルだと初速は時速240キロ程度に達するという。新幹線のスピードより少し遅いくらいだ。

 1980年代くらいまでは矢の材質がアルミで、トップ選手でも200キロ出るかどうかだった。しかし、炭素繊維強化プラスチックを使ったカーボン製の矢が登場。軽くて高強度なので矢を細くできた。矢の初速が一気に上がり、高得点化につながっている。(酒瀬川亮介)