7月18日の高校野球 山梨

玉木祥子
[PR]

 春の県大会優勝の駿台甲府が姿を消した。ねばる富士学苑に終盤、押された。2試合目も好試合。「打倒私学」を掲げる甲府工に対し、昨夏の独自大会を挟んで大会5連覇をねらう山梨学院が地力を見せた。19日の準々決勝残り2試合は、それぞれ私立と公立が激突する。

     ◇

 七回表が分岐点だった。

 3点リードで、先頭打者を打ち取った。だが、仲間の失策と盗塁で進塁を許し、中前安打で2点差に迫られた。4人目の打者には得意のカットボールが甘く入り二塁打を浴びるなどして同点に追いつかれた。八回からは下手投げの井出沢舜投手(3年)に後を託したが、勢いづいた相手に4点追加された。

 「夏は弱いと言われているのを払拭(ふっしょく)したかった」

 駿台甲府は今春の県大会で優勝の強豪校。だが、甲子園には行ったことはない。「夏に優勝しないと意味がない」とエースとしてチームを引っ張るために、制球力や変化球の精度を上げて、勝負の夏を迎えた。

 富士学苑には春の県大会準々決勝でコールド勝ち。それだけに相手が燃えて挑んでくる、と予想した。

 長身から投げ下ろす左腕の本格派。七回まで投げて「全部自分のせいです」と自らを責める。七回には、内野ゴロに打ち取るも三塁走者が生還し、同点となった。

 ベンチ入りメンバーのうち半分が1、2年生。チームの目標は「甲子園で校歌を歌う」で、「あいつらなら絶対甲子園に行ってくれる」。夢を託したその目に涙はなかった。(玉木祥子)