(魂の中小企業)「障がい」という言葉と概念をなくす

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うつ、パニック。私は900万人の味方(下)

 「この国から『障がい』という言葉と概念をなくす」

 これを目指している栃木県鹿沼市の「ミンナのミカタぐるーぷ」。運営する兼子文晴(ふみはる)さん(41)、その半生の物語の後編です。

 鹿沼市にある妻の実家がいとなむ会社に意気揚々と入るも、いらない人扱いをされて心が折れます。

 兼子さん、30歳のころのことです。

    ◇

 死んでしまおう。

 そう考えたとき、兼子の頭に浮かんだのは両親の顔だった。

 何事にも自信がなかった自分に、好きなことをさせてくれた両親。そのおかげで、所属していた高校の柔道部が全国優勝、日本一の柔道部マネジャーになる、を経験できた。

 両親より早く死ぬのは、親不孝だ。

 生きるんだ。

 とにかく病院で診てもらおう。精神科に電話した。あっちも3カ月待ち、こっちも3カ月待ち……。ある精神科で3週間後の予約がとれた。診断は、うつ病。薬を飲み始めた。会社を退職した。引き留められなかった。

 医師は言った。

 「兼子さん。社会復帰しなくてはいけませんよね。就労支援A型というのがあるのですが、行ってみたらいかがでしょう?」

 A型なんとかって、何だ?

写真・図版
兼子文晴さん(最前列中央)と、「ミンナのミカタぐるーぷ」のみなさん。じつは、ITサービスを支える縁の下の力持ちの集まりなのです=栃木県鹿沼市のオフィス

    ◇…

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