児童ら犠牲の旧大川小、震災遺構として公開 伝承館も

原篤司
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 東日本大震災の津波で児童と教職員の計84人が犠牲・行方不明となった宮城県石巻市の旧大川小が震災遺構として整備され、18日に一般公開が始まった。津波で破壊された跡が残る校舎や展示施設「大川震災伝承館」で、多くの児童らが犠牲となった事実と震災の教訓を後世に伝える。

 校舎前には複数の案内板が置かれ、学校を襲った津波や当日の児童たちの動きなどを紹介。校舎内には入れないが、近くから教室や廊下の様子を見られる。

 木造平屋の伝承館では、一部の遺族が市や県の責任を訴えて勝訴した裁判の経緯や、大川地区の各集落の歴史や被害状況などをパネルで紹介。津波が到達したとみられる時刻を指して止まっている教室の時計も展示している。

 この日あった開場式には遺族や関係者ら約60人が出席し、献花台に花を手向けた。6年生だった次女真衣さん(当時12)を亡くした鈴木典行さん(56)は「オープンでより多くの人に見てもらう環境はできた。ただ、震災前と後の学校の様子を比べる展示などが少なく、市と一緒に改善を進めていきたい」と話した。(原篤司)