ミャンマー深刻な酸素不足 「地獄、原因はすべて国軍」

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バンコク=福山亜希
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 国軍がクーデターで権力を握ったミャンマーで、新型コロナウイルスが猛威を振るっている。国軍に抗議する「不服従運動」で医療態勢が崩れ、ワクチン接種は進まず、病床や医療用酸素の不足も深刻だ。市民らは免疫力を高めて自衛しようと、栄養価の高い食べ物を買い求め、都市部のスーパーの棚から商品が消える事態も起きている。

 当局発表によると、14日には新規感染が7千人を超え、検査数に占める陽性率も3割超になった。累計の死者数は17日までに4700人を超えたが、実際の数はさらに多いとみられている。SNSには火葬を待つ大量のひつぎや、布団にくるまっただけの遺体が並ぶ映像が流れている。

 当局は14日、17~25日を急きょ休日にすると発表。感染予防のため外出を控えるよう国民に求めた。

 医療態勢はもともと脆弱(ぜいじゃく)だったが、クーデター後に多くの医療関係者が国軍への不服従運動に参加し、職場を放棄した。今もその多くが戻っておらず、中国やロシアからワクチンを確保しても接種する医療スタッフが足りない。市民の側も国軍が手配したワクチンへの拒否感が根強い。状況は悪化する一方だ。

 検査できる数も限られているため、発熱などの症状が出ると、市場で1千円ほどの簡易キットを買って自ら検査する人も多い。病床の不足も深刻だ。最大都市ヤンゴンに住む自営業の女性(38)は同居の伯母に症状が出たが、病院では診てもらえず、自宅内での「隔離」を余儀なくされた。

 医療用の酸素も逼迫(ひっぱく)している。ヤンゴンでは患者の家族らが、工場などの前にボンベを持って列をなす。SNSでは連日、「酸素はどこで手に入るのか」といったやり取りが続く。

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