OPECプラス 段階的増産 ガソリン価格に影響も

ロンドン=和気真也
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 石油輸出国機構(OPEC)とロシアなどの産油国でつくる「OPECプラス」は18日、延期されていた閣僚級会議を開き、8月から日量40万バレルずつ毎月増産することで合意した。来年9月をメドにいまの協調減産の解消も目指す。供給不足への懸念が和らぎ、日本のガソリン価格にも影響する原油高を抑える効果が期待される。

 OPECプラスは、コロナ禍を受けた需要減に対応するため、昨年始めた大規模な協調減産を、いまも日量580万バレル規模で実施している。会議では8月からは毎月、日量40万バレル分ずつ縮小することで合意。早ければ9月に協調減産をゼロにすることを目指すことにした。

 一方で今回、来年4月までとしてきた協調減産の枠組み自体は来年末まで延長することも決めた。来年9月の減産解消をめざすものの、変異株の猛威などもあり、万一のときには柔軟に減産に戻れるようにする狙いがあるとみられる。会議後に記者会見したサウジアラビアのアブドルアジズ・エネルギー相は、毎月の需給を注視した上で「市場の現実に合わせて3カ月(の猶予)を使う」と述べた。

 会議は本来、今月初めに開く予定だったが、増産投資を進めるアラブ首長国連邦(UAE)が事前協議で減産体制の長期化に難色を示したため、延期していた。最終的に、UAEやサウジアラビア、ロシアなど減産に大きく貢献してきた国の負担を和らげることでまとまった。

 OPECプラスは世界供給量の1割にあたる日量970万バレル規模で始めた協調減産を、今年に入って徐々に縮小して生産量を上げてきた。ところが、想定以上の世界経済の回復で、今度は原油が不足する恐れが生じ、原油価格は高騰し始めている。

 指標となる「米国産WTI原油」の先物価格は、年初に50ドル前後だったのが最近は70ドル台で推移。今月上旬にOPECプラスが会議を延期した直後には一時、77ドル近くまで上がり、約6年8カ月ぶりの高値をつけた。

 原油高は日本のガソリン価格にも直結する。石油情報センターによると、7月12日時点のレギュラーガソリンの店頭価格(全国平均)は6週連続の値上がりで1リットルあたり158円となり、2018年11月以来の高値圏にある。(ロンドン=和気真也)