「ドイツ語で言い表せぬ惨事」 メルケル氏が被災地訪問

ベルリン=野島淳
[PR]

 ドイツメルケル首相は18日、大洪水で甚大な被害を受けた西部ラインラントプファルツ州のアールワイラー郡を訪れた。メルケル氏は「超現実的な状況。ドイツ語ではこの惨事を表す言葉がほとんどない」と驚きを示し、政府として復興支援を急ぐことを約束した。また「私たちは、気候変動との闘いを急がなければならない」とも語った。

 同日午後時点で、ドイツでは少なくとも157人の死者が確認され、このうち110人が同郡で亡くなった。メルケル氏はドライヤー州首相と同郡で最も被害が大きかったシュルトを歩いて回り、被災者らと言葉を交わした。

 その後の記者会見で、メルケル氏は「私たちは自然がもたらす暴力を目の当たりにしている」としたうえで、「幸運にもドイツは財政的に対処できる。自然の力に対抗していく」と述べ、復興支援とともに、今後の洪水対策に力を入れる考えを示した。

 さらに、大洪水と気候変動との関係について問われ、「一つの出来事から全体像は描けないが、科学を信じるのなら、私たちが経験しているすべての出来事は気候変動と関係している」と述べた。数十年で災害の頻度は高まっているとし、「強化した気候保護法を全て実行に移し、気候変動との闘いを加速させなければならない」と語った。(ベルリン=野島淳