甲州のスーパービジネスマン 若尾逸平の墓石なくなる

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吉沢龍彦、平山亜理
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 明治から昭和にかけて経済界の一大勢力として知られる「甲州財閥」の代表的人物で初代甲府市長、若尾逸平の墓石がなくなっていた。墓石は高さ2メートル以上あったといわれる。墓所のある寺院は甲府市の名所の一つ。寺院は墓地埋葬法に基づき、いわゆる「墓じまい」に向けた手続きを踏んでいるが、文化財の専門家からは「残念だ」と惜しむ声が出ている。

 若尾家の墓所があるのは長禅寺で、墓地の一番奥に位置している。敷地は縦20メートル、横30メートルほどの長方形で、石垣を築いて周囲より高くしてあり、石塀で囲っている。正面中央の入り口から奥に向けて、石の灯籠(とうろう)や獅子の彫刻を配した石畳の通路がある。

 墓石があった時の状況を知る人によると、通路の突きあたりには、若尾逸平夫妻の墓石と、家督を継いだ2代目、3代目の墓石の計3基が並んで建っていた。逸平夫妻の墓石は「人が見上げるような高さで、2メートル以上はあった」という。これらの墓石はすべてなくなり、墓所の裏は山林で、砕かれたような石が大量に散らばっていた。

行商人から富豪、初代甲府市長に 現市長は「大変残念」

 長禅寺は2019年12月2…

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