緩急自在の2年生左腕、作新学院を翻弄「勝てた試合」

中野渉
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(18日、高校野球栃木大会 小山2-3作新学院)

 10連覇をめざす作新学院に、身長164センチの左腕投手が立ちはだかった。小山2年の大沢奏次郎投手。緩急を付けた打たせて取る投球で、最後まで強打の作新打線を翻弄(ほんろう)した。

 初回、先頭打者を内野安打で出し、中堅前に落ちる適時打などであっという間に2点を先制された。それでも「気持ちを切らさずに最後まで投げようと思っていた」と踏みとどまった。

 前夜は緊張して目がさえた。ようやく寝入ったのは午前0時ごろだった。朝4時には目を覚まし、練習に向かった。

 途中、脚がつる場面もあったが、踏ん張った。後半は栗山啓汰捕手(3年)のリードを信頼し、ミットめがけて低めに投げた。変化球にキレも出た。五回以降は打者3人で片付けた。

 「勝てた試合だった。作新の打者は高めに浮いた甘い球を見逃してくれなかった。悔しい」

 斎藤崇監督は3回戦で作新と対戦することを想定して、1、2回戦は大沢投手を温存した。本格派よりも緩急を付けた大沢投手の方が戦えると考えた。満を持しての起用だった。斎藤監督は「今日のできは満点に近い。虚勢を張らず図太い選手」と評した。

 谷島大介主将(3年)は「大沢を援護してやれなくて残念。これからはあいつが引っぱる立場。期待している」。大沢投手は「体をひと回り大きくして、来年の夏は優勝したい」と誓った。中野渉