春Vの強豪、甲子園は出場なし「夏弱い払拭したかった」

玉木祥子
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(18日、高校野球山梨大会 富士学苑9-5駿台甲府)

 七回表が分岐点だった。

 3点リードで、先頭打者を打ち取った。だが、仲間の失策と盗塁で進塁を許し、中前安打で2点差に迫られた。4人目の打者には得意のカットボールが甘く入り二塁打を浴びるなどして同点に追いつかれた。八回からは下手投げの井出沢舜投手(3年)に後を託したが、勢いづいた相手に4点追加された。

 「夏は弱いと言われているのを払拭(ふっしょく)したかった」

 駿台甲府は今春の県大会で優勝の強豪校。だが、甲子園には行ったことはない。「夏に優勝しないと意味がない」とエースとしてチームを引っ張るために、制球力や変化球の精度を上げて、勝負の夏を迎えた。

 富士学苑には春の県大会準々決勝でコールド勝ち。それだけに相手が燃えて挑んでくる、と予想した。

 長身から投げ下ろす左腕の本格派。七回まで投げて「全部自分のせいです」と自らを責める。七回には、内野ゴロに打ち取るも三塁走者が生還し、同点となった。

 ベンチ入りメンバーのうち半分が1、2年生。チームの目標は「甲子園で校歌を歌う」で、「あいつらなら絶対甲子園に行ってくれる」。夢を託したその目に涙はなかった。(玉木祥子)