プロ注目のスラッガー 起死回生の満塁弾でも「力不足」

狩野浩平
[PR]

(18日 高校野球大阪大会 阪南大11-9信太)

 その一振りは、球場の雰囲気を一変させた。

 一回表、信太は失策や暴投などが重なり、打者一巡の攻撃を許していきなりの4失点。相手の三塁側ベンチやスタンドは大いに盛り上がり、流れを奪われた。

 しかし、選手たちは動じなかった。一回裏、2安打と四球で満塁とし、打席には4番の河内佑太朗君(3年)。2球目の変化球を振り抜くと、打球はフェンスを軽く越える満塁本塁打に。一挙に試合を振り出しに戻した。

 身長183センチ、体重84キロ。本塁打は高校通算で20本超。プロ野球のスカウトも注目する長距離打者だ。定(さだ)勇吾(ゆうご)監督は「チャンスでの1本も魅力」と評価する。

 この日の試合は幾度もリードが変わる展開になった。河内君は本塁打後も3度好機で打席に立ったが、厳しいコースを攻められ続け、三振、四球、敬遠に。勝負を決めきれないまま延長で2点リードされ、ネクストバッターズサークルで試合終了を見届けた。約4時間の激闘だった。

 試合後、河内君は涙で振り返った。「なんとか回してくれと願っていたが、かなわなかった。それまでに仕留められなかった自分の力不足です」(狩野浩平)