卒業したら島離れる 生徒会長「仲間と野球したい」と涙

小川直樹
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 (18日 高校野球長崎大会 小浜4―2上五島)

 4点を追う五回裏、2死二、三塁の好機。上五島の左翼手、小田太雅君(3年)は「みんなのために何としても打ちたい」とバットを握った。島出身者ばかりで小学生時代から見知った部員たち。打席で、1試合でも仲間と野球がしたい、という思いが募った。

 だが、2回戦で無安打無得点試合を達成した小浜の中野拳志郎投手の攻略は難しかった。小田君もこの打席で見逃し三振。1度も快音を響かせられなかった。

 小田君は生徒会長も掛け持ちし、率先して頑張る姿を見せ、校内を元気付けようと両立させてきた。

 島の高校生の多くは卒業後、島を出る。小田君も大学進学が目標だ。試合後に流した涙は、負けた悔しさだけではなかった。「もう仲間と野球ができないのが悲しいです」(小川直樹)